シボ(錫伯)族

シボ(錫伯)族の人口は約17万人。その祖先は古代北方民族の鮮卑人だといわれています。   
当初は大興安嶺の東麓一帯で遊牧生活を送り、西暦4世紀前後に南の黄河流域まで移住して政権を作り上げましたが、ほとんど漢族に同化されました。その後、東北地方で生存を続けて、今日のシボ族に至っています。
中国の東北地区に居住しているシボ族では、すでにシボ語がほぼ消滅して漢語を使用しています。
シボ文字は1947年に、満州文字にいくらか修正を加えて創られたものですが、大多数のシボ族は、現在では漢字を使用しています。
1764年には1016人のシボ族が清朝政府によって招集され、新疆のイリ地区に屯田するよう命令されました。
新疆のシボ族は、主にイリ川流域のチャプチャル(察布査爾)、ホルゴス(霍城)、トックズタライなどの県に集住しています。その言語はアルタイ諸語のトゥングース・満州語派に属しています。  
新疆では1954年3月25日、イリ・チャプチャルシボ自治県として成立しました。
新疆のシボ族の住まいは庭付きが多く、花や木や野菜などを植えています。玄関は南向きで、寝室の窓や箱、たんすなどの家具には彫刻をほどこします。図案は牡丹と蓮が多いようです。
女性はワンピースを好み、男性は前合わせのジャケットを着て、ズボンの裾は足首で括ります。
シボ族の女性は、切り紙が得意で、窓などを切り紙できれいに飾ります。
食べ物は、小麦粉と米を主食とし、ミルク入りのお茶、バター、クリームなどの乳製品を好みます。犬の肉は漢民族と違って食べません。キャベツ、ニラ、ニンジン、セリなどに唐辛子を入れて漬物をつくります。狩猟や漁撈で得たものを塩漬けにして、干して食べます。
シボ族は礼儀を重んずる民族です。家庭内では、年長者から子どもまでの序列が明確にできており、親族の間では、若い人が年長者を尊敬する仕草である「打千」というあいさつをします。
シボ族の祭りごとも、伝統的な行事は姿を消してしまい、今では漢人とほとんど同じになっています。
シボ族はイリに移住してから、毎年旧暦4月18日に、東北地方から西へ移住してきた日を、父母や兄弟との別れの記念日として、集落全体の人たちが郊外でイベントなどを行います。

Copyright (c) 2004-2008 日本シルクロード文化センター All Rights Reserved