日本シルクロード文化センター主催
シルクロード講座とシルクロードサロン
第4回:7月18日(土)13:00〜16:00
シルクロード講座:天山北路/中央アジア・キルギスを訪ねて
      報告:周東三和子(日本シルクロード文化センター)
シルクロード・サロン:「キルギスの歴史と文化」
      お話:チョンムルノフ・チムールさん (大学院留学生、在日キルギス大使館スタッフ)
場所=「みんなの広場」(小田急線和泉多摩川駅から歩いて5分)

第4回の様子(報告:周東)

「シルクロード講座&サロン」も4回目を迎え、常連からキルギス繋がりの参加者までバラエティに富んだ顔ぶれになり、22名の参加で行われました。

シルクロード講座:
私の報告は、まずキルギスがどの辺に位置する国かご存じない方が多いので、地図を眺めることから始めました。衛星写真
次に衛星写真を見て、日本の約半分強の国土の93%が1500m以上、41%が3000m以上の山地であり、中華人民共和国との国境には天山山脈が延び、南に位置するタジキスタンに向かってパミール高原が広がる山国であること、天山北路が通る昔からの交易の中心であったこと、僧玄奘三蔵もインドへの旅で、キルギスを通っていることなどを紹介しました。
今回のキルギス旅行で入手した日本語入りのギルギス紹介ビデオを一部見てもらった後、私の撮って来た写真を使って、町の様子、自然、出会った人々を紹介しました。合間に皆さんからの質問も入り、楽しく進めさせていただきました。
用意した写真やビデオでお見せできなかった物がまだまだあってちょっと残念でした。特にビシュケク人文大学の学生たちの日本舞踊や楽器演奏などは,お見せしたかったですね。

様子1休憩の時間を利用して野口代表から、新彊ウイグル自治区で起きていることについて、歴史的背景を述べつつ、ウイグル人の問題は基本的にウイグル人自身が解決すべき問題であること、言論や集会の自由が侵害されている点では漢族もウイグル族その他の民族も同じなので、力を合わせて変えていってほしいこと、人権問題としては世界の人々が見守っていることなど、私たちの会の考え方をお知らせしました。

シルクロードサロン:
様子2 後半のサロンは、日本に来て7年目の大学院生チムールさんによる「キルギスの歴史と文化」のお話でした。
歴史を語るには、キルギス人の歴史と、現在のキルギス共和国の土地がたどっだ歴史があるということで、その両方を話してくれました。
キルギス人にはエニセイキルギス人と天山キルギス人が歴史上現れるが、その関係はまだはっきりしていないところがあるそうです。キルギス人が歴史文献に現れてくるのは「史記」からですが、ずっと古い歴史を持っているのです。
もともとキルギス人は遊牧民族で、国土を持たない民族だったので、戦が起こると羊と一緒に逃げてしまったとか。
土地の歴史としては、実に様々の国が支配したり、新たな国が生まれたりしていて、まるで世界史そのものを見ているようで、興味深いお話でした。

終了後の交流会には、足掛け10年ビシュケク人文大学で教鞭をとられた三井先生や、日本にいる教え子たち、私のキルギス旅行ではいつもリーダーの静岡市清水区の青島さん、キルギスをテーマに修士論文を書くという学生さんも参加して下さり、一段と話に花が咲いていました。

<2009年度のこれからの予定>
8月は暑いので休講
第5回 9月12日(土)「中央アジア5ヵ国を旅して」〜 近現代の中央アジアの歴史と、旅の報告〜
   サロンは企画検討中(暑気払いに飲み物を用意しようかという提案も)
第6回 10月10日(土)パミール高原

<問合せ先> Tel & Fax: 03-3480-4478(野口)
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