日中友好新聞連載シリーズーシルクロードの光と影
第 12 回
タクラマカン沙漠周縁の文化圏紹介 (1)カシュガル文化圏
カシュガル文化圏は、タクラマカン沙漠の西にある西域北道と西域南道の交差点に位置するカシュガル・トウムシュク・マラルバシ、ヤルカンドまでのデルタ地帯を中心とした広いオアシスを示します。“新疆に至らずして中国の広さは知れず、南疆に至らずして本当の新疆はわからず、カシュガルに至らずして南疆の奇異もわからず”という言葉があるくらいです。

カシュガルは11の県とカシュガル市とで成り立っています。人口は360万。都市部は25万人。そのうち70%が少数民族であり、タクラマカン沙漠の西にある西域北道と西域南道の交差点に位置するカシュガル(疎勒)・トゥムシュク・マラルバシ、ヤルカンドまでのデルタ地帯を中心にした広いオアシスを示します。

カシュガルの主な仏教遺跡
タシュクルガン石窟城:疎勒(そろく)。中国の最西部、タリム盆地の西南隅のパミール山地の東麓にひろがる大きなオアシスです。

モール仏塔:カシュガルの東方約30キロにハンノイ故城があり、その北方約3キロにモール仏塔があります。三仙洞:カシュガル市の中心から北へ18キロ、チャクマク河の河岸の絶壁に造られた三つの洞窟、いわゆる三仙洞です。文革で徹底的に破壊されたので、今は誰も手をつけません。

デキヤヌス(カシュガル大寺址):カシュガル・チャクマク河の南200メートルほど手前から左側の丘に登っていくと、デキヤヌスという仏教遺跡があります。しかし、このデキヤヌスという言葉は、ギリシア神話の中にある神話で、ウイグル人はとにかく古い時代のことをデキヤヌスという習慣があるのです。

「カシュガル」という言葉の意味と言い伝え
カシュガルという名称は、その人たちがここに定住してから生まれたものです。もともとはカシュ・キリ(Qash qiri)という意味でした。カシュは「岸、堤のそば」、キリというのは「へり、淵、畔、筋」という意味になります。カシュガルの名産には綿花、ともろこし、米、石油、麻黄、砂棗、イチジク、ざくろ、瓜、あんず、もも、枸杞などがあります。

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